お待たせしました片桐様、お約束いたしました
「ふくおか経済」ネタ、全文を掲載します。



ふくおか経済 / ’82年創刊号」
      (昭和57年11月発行)より

ふくおか経済竹田課長のアップ












民間信用調査機関としてよく新聞などに名前を
出させていただいておりますが、本来は
商取引の信用調査が業務です。

この仕事につきまして16年目になりましたが、
3,000件ほど信用調査をやり、1,800件の決算書
分析をやってきたわけです。そういう仕事を背景に
中小企業の経営戦略とかの勉強をやってきましたが、
この間、講演回数も1,000回を越えました。

こういう風にいつの間にか多角化してしまい、
自分の存在があやしくなっている状態です。

私どもの職場では課長職は戦術領域ですから、
自分自身が採算に乗ってなかったら話しにならん
という立場で、今年で10年自転車に乗って
頑張っています。


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余裕をかって自分のライフワークとか仕事から
半歩はみ出した勉強、研究が出来やすいという
メリットがあります。直接仕事には結びつかないけど
やってみたいということが、仕事を通じて発生
してきます。そういうことをやっていかないと
仕事が単調すぎて面白くなくなります。

今の仕事の前は倒産取材もやっていましたが、
これなど取材に行きますと60%は夜逃げして
いらっしゃらないんです。そういう取材をやると
自分がバカみたいでしたね。真夜中の1時、2時まで
ねばってみたりしてですね。自分でも何をやって
いるんだろうと思うこともありますが、そういう時には
「夜逃げ率の取材をやっとる」と思えばやれるわけです。
どれぐらいの比率で逃げるんだろうとある程度
興味を持って踏み込まないとですね。


戦術領域で精通しているとある程度余裕が出てきます。
定年ボケという話を聞きますが、こういうのを防ぐ
ためにも30半ばから40前半にかけて基本路線を
出しとかないといけないと思います。

上司を操縦するのに大半の労力を使っていると
そういうことができなくなりますからね。そうやって
定年退職を迎えたら人生の悲劇だと思います。


デメリットは戦術領域の生産性が問われれてくること
ですね。あまりに自分の研究に踏み込みすぎますと、
部下の面倒見も悪くなり、自分だけ一生懸命研究
してて金庫に全然お金が入ってこないということに
なります。そのあたりの調整がちょっと難しいわけです。


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私は自然科学が好きでしたので、アインシュタインの
ように法則を作った人の伝記を読むようにしています。

経営は人間が絡んで複雑に見えますが、マルクス
言いますような利潤という分野は非人間的で極めて
法則的なんです。ですから人間学と人間性を排除した
法則の領域の2つに分けて両目で見ていくやり方を
研究しています。法則は世の中に数種類しかなく
極めて単純なんです。その辺りからなんとか経営に
応用できないだろうかと思い、今、片岡先生の

★「ふくおか経済」の原文が間違い↑故・田岡先生です。

弟子としてランチェスター財務戦略というものを
研究しています。ランチェスターが軍事戦略に
用いたノウハウを企業の財務戦略に
適用できるように置き換えをやっています。
10年になりますがまだうまくいきません。



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講演などが終わった後呼ばれる機会があるんですが、
宴会は好きな方です。ワイワイ言って飲んでおります。

仕事の延長という感じであまり良くないんでしょうが、
なかなか切り替えがききません。典型的なオジンですよ。
趣味も仕事をしながら音楽を聞く程度で、これと
いってやっておりません。

(以上、一部を除いて原文通り。写真は別です)