今日の昼食後も、まったりと
スペシャリティコーヒー
味わおうと・・・が一転!?

結果的に細々した文字を
追うはめとなり、毎度ながら
セカビン」に陥りました。

ただ、決して先ほど試飲した
スペシャリティコーヒーの
せいではございません。
(失礼)

*ただ、お陰で細かな字にも
 ウトウトすること無く感謝。
 (途中までは)

IMG_1269















事の発端は、ついコーヒーの
「珈琲」との漢字の由来などを
調べようとしたことから。

コーヒーのことなら、
やはりスペシャリストによる
書を目にしなければ〜です。


教養としてのコーヒー
 井崎英典・著
(SBクリエイティブ出版)


e5e09397














◆第1章 コーヒーをたどると
     世界史が見える



◇日本人とコーヒーの出会い

 1804年には、文人でもある
 【蜀山人(しょくさんじん):
 「べらぼう」にも出る大田南畝の別名】が、
 随筆『瓊浦又綴(けいほゆうてつ)』へ
 日本でもっとも初期の頃にコーヒーを
 飲用したことを記す(一部、Wikipediaより)

「ステラ」べらぼうインタビューより▼






◇早すぎた「可否茶館」

 日本で最初にオープンしたカフェ
 【可否茶館(かひさかん)】。
 1888年4月13日、東京上野にて、
 創始者は鄭永慶(ていえいけい)。
 4年後に廃業。

 *この4月13日は「喫茶店の日


銀ブラの語源は喫茶店だった!?

 「ブラジル移民の父」である
 実業家・水野龍が、東京銀座に
 【カフェパウリスタ】を
 1911年にオープン。
 関東大震災でいったん閉店。
 コーヒーの輸入・焙煎業を
 種に切替え。戦時下には
 当局の指示により、横文字の
 社名を日東珈琲(株)に名称変更。
 その後1970年に復活


*以上はザックリ要約です。


〜で、載ってません!?

ただ、ここら辺の記述から
コーヒーの当て字の1つとして
「可否」もあったようです。

さて、ここからが大変で・・・

kini44















最終的には、田野村忠温
大阪大学大学院人文学研究科
 基盤日本語学講座教授)の
音訳語「珈琲」の歴史』を読む。
(阪大日本語研究 / 第33号・2021年)

*コーヒーの名称の漢字表記
 「珈琲」は日本で作られたと
 多くの言語研究者が言う。
 そして、その考案者を蘭学者の
 宇田川榕庵として特定する説まで
 あり、通俗書やインターネットを
 通じて広く流布している。しかし、
 そうした通説、俗説はすべて
 正当な根拠を欠く想像に過ぎない。
 言語の歴史を想像に頼って論じる
 ことはできない。ここでは、資料の
 調査と分析に基づいて「珈琲」という
 表記の現在確かめ得る最初期相を
 明らかにするとともに、それがその後
 日中両国でたどった歴史を跡付ける。

*この改訂版を次の著書の一部として出版↑
 『近代日中新語の諸相』(和泉書院、2023年)


この論文を読んだおかげで
目がショボショボ状態。
先に飲んだコーヒー2杯の
カフェも切れかけです。

で〜論文の注釈に書かれた
早稲田大学古典籍総合データベース
にもアクセスしてみて、
早稲田大学図書館蔵とされる
『宇田川榕庵の蘭和語彙集』の
チェックを試みましたが、
ここでダウン・・・

ダウンついでで、論文に
書かれる「通説や通俗」をご紹介。


◆「珈琲」という漢字は
  津山藩(岡山県津山市)の蘭学者
  ・宇田川榕菴が考案したものだった
   → その由来がとても素敵



  そう言えば「珈琲」と言う漢字は、
  津山藩の蘭学者 宇田川榕菴
  (うだがわ ようあん)が発案したもので、
  コーヒーの赤い実がかんざしに似ていた
  ので、髪に挿す花かんざしの意味の「珈」と、
  かんざしの玉を繋ぐ紐の意味の「琲」を
  合わせて「珈琲」と名付けたんだとか。
  なんだか美しい名前だな・・・





Togetterより。



◆コーヒーを漢字で「珈琲」と書くのはなぜ?






中日新聞(2023年3月13日 )より


その他、各コーヒー会社などの
サイトでも同じような逸話や
由来が「もっとも」らしく
品のある内容で書かれてます。
そんな美談にしたいのか・・・

結局は「分かりやすさ」から
Wikipediaをザックリ引用します。


◆コーヒー


IMG_0887














【語源】

中国で現在使われている「咖啡」の
現在知られている最も古い記録は
『華英辞典』(1819年)である。
中国の文献での王偏の「珈琲」の
現在知られている最も古い記録は
『海国図志』50巻本(1844年)である。
なお、中国語においても、訳語に関して
19世紀に試行錯誤があったとされるが、
現在では口偏の「咖啡」(kāfēi)と
よく表記される。


日本では漢字で「珈琲」のほか
「可否」「架非」「加非」「咖啡」などの
字も当てられてきた。
当て字「珈琲」の知られている
最も古い日本の資料は、江戸時代末期の
医蘭者宇田川榕菴(1798年 - 1846年)
自筆の『蘭和語彙集』(年代不詳)である。
これ以外にも、「可否」(可否茶館)、
「カウヒイ」(大田南畝『瓊浦又綴
(けいほゆうてつ)』)、
「哥非乙」(宇田川榕菴『哥非乙説』)
などの表記も過去には用いられた。

「珈琲」が宇田川榕菴による造語とする俗説がある。
この俗説の初出は奥山儀八郎編「日本珈琲文献略解(七)」
『長崎談叢』第27輯(長崎史談会)(1940年)である。
「珈琲という字はコーヒーノキの枝を
 女性の髪飾りにたとえたものである」
という解釈もまた、奥山によるものである。


これらのことを総合しても
何となく言えることは、


「江戸時代末期の
 医蘭者:宇田川榕菴により、
 (うだがわ ようあん)
 コーヒーを備忘録的に
 記された中の1つに
 【珈琲】があった。

 それが日本初とされるが、
 どこで聞き知ったか、
 または由来など定かではなく、
 意味は後付けされたよう」


〜くらいでしょうか。

これだけの人物であれば、
ご自身で「珈琲」の漢字を
発案されておれば、ちゃんと
書物とかに残されるでしょう。
どうも「当て字」の域を超えず、
他の「和製漢語」まで至らず。
(若干、失礼)

それにしても、印刷技術が
発展していない当時なら、
「珈」と「琲」と画数の多い
漢字を2つ並べるよりも
「加非」で収めておけばと。
また、私のような乱筆にとって
後々の苦労も半端ない?

IMG_1270












*カフェイン不足となり、
 コーヒーを追加しました。
 (インスタントで失礼)