昨今の物価高騰にともない
今は値上げが課題」と
仰っていた方の中で、


「そんな価格競争から
 抜け出すためには、
 業界内の競争相手とかを
 意識すること自体を止める
 よう、知り合いの社長に
 教えてもらった。

 市場占有率とかシェアとか
 意識し、お客を奪い合って
 業績をアップさせていく
 とかは考えないように。

 すると、独自の強みが
 見えてくるだろうと。
 これには納得です」


そのような考え方に至る
背景や経緯も理解できない
でもありません。
元来、しっかり「強み」が
備わっている会社であれば
それも一手かもです。

最近では、これと似たような
考え方が書かれている
ビジネス書もチラホラ
目にします。その中には
「シェア争いという考えは
 もう古い」とまでも。

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しかし、その考え方から
つい先日まで値上げ対策で
頭を抱えていた方が、
ランチェスター経営など
 勉強するのは古い」と
今さら感を拒否されるのは
不思議で仕方ありません。

先のビジネス書では、
根底となる考えを変える
重要性から、基本となる
目的・目標の再構築や
戦略面までパラパラと
順々に触れてはいますが、
目立って紹介しているのは
POP広告などの戦術面。
そこばっかりをマネして
堂々巡りな戦術経営で
終わる危険もはらんでます。

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さらに、業界内の競争を
避けるよう試みても、
以前から何度も取り上げる
最高の戦略教科書 孫子
 守屋淳・著
日本経済新聞出版社)から、


◆重要なところは、わざと書かない


・・・『孫子』は、なるべく
戦いを避けようとした。
なせなら、ライバルが多数いる
中では、下手に戦いに逸って
しまうと、あっという間に姿を
消さざる得なくなるからだ。

しかし、戦争や争いごとには
基本的に次のような悲しい
本質がそなわっている。

「いくら自分は戦いたくない、
 平和主義者だと言ったところで、
 どこからか戦いを挑まれ、
 それを引き受けない限り
 自分の守りたいものを
 守れない場合、
 戦わざるを得なくなる」

ちなみに、この本質について、
旧ソ連の革命家・トロツキー
次のように表現しています。

「あなたは戦争に関心がない
 かもしれないが、
 戦争はあなたに関心を持っている

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*このことは、未だに続く
 ウクライナ情勢が物語ってます。
 (既に「戦争」と呼んでますね)


このことは企業間競争に
おいても同様かと思います。

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しかも、逆に(先の)戦争の
本質に通じる「競争の法則」で
あるランチェスター戦略を学ぶ
ことで、競争相手の動きを知る
ことが出来るかと。その上で
競争を避けるに至る訳です。

過去にも、このようにして
特に強者となるライバル会社
の動きを先に察知したことで、
自社の戦略構築に役立たせた
との参加者の声を、一部
ブログでご紹介してます。
(当時の「声」のみ引用)


「・・・今では、
 勉強すればするほど、
 競争相手の出方が
 手に取るように分かる」






「ここ数年、自社の営業地域内
 では全国的にも珍しく
 人口が増加しています。




 そんなこともあってか、
 県内だけでなく 他県からも
 同業の競争相手や、当社の
 お得意先さんである工務店さんと
 直接ライバルとなる大手の
 建築会社や、住宅リフォームに
 重きを置く家電量販店などが
 軒並み進出してきて、
 周りの環境がドンドン変化している。

 そんな中、それぞれの局面で
 他社と自社と戦力上の
 比較をしてみると、
 自ずと打つ手が見え
 多様な戦略を駆使できてます。

 これこそ、まさに
 ランチェスター経営戦略を
 勉強してきて『良かった』と
 実感する次第です。

 これが勉強してないと
 それぞれライバルに
 対抗して、つい同じように
 闇雲にチラシを広範囲で
 配布したりしそうです」


このお二人の社長様くらいの
域まで達して、価格競争
から抜け出したとしたら
「ランチェスター経営など
 勉強するのは古い」との
意識になってもイイかも。

ただし!?




そんな競争を勝ち抜いた
(避けて勝つ場合も含め)
大会社になればなるほど、
ランチェスター経営戦略
何らかのカタチで学び
続けています。
ちゃんと1位になるまで
勉強は必須となります。

ちなみに、このお二人の
社長様とも勉強は継続中。
(先のビジネス書も関連)




*だから「スゴイ!」社長さん