ドラッカー先生の著書
INNOVATION
 AND
 ENTREPRENEURSHIP

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ご存じな方も多いとは思いますが、
タイトルが翻訳家とともに変遷を。

★1985年5月出版 ↓

イノベーションと企業家精神
  実践と原理

 監訳 小林 宏治
 翻訳 上田 惇生、 佐々木 実智男

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★1997年11月出版 ↓

「[新訳]
 イノベーションと起業家精神
 その原理と方法 (ドラッカー選書)」

(上)巻(下)巻

 翻訳 上田 惇生

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★2007年3月出版 ↓

イノベーションと企業家精神
  (ドラッカー名著集)

 翻訳 上田 惇生

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著者は一緒で何ら問題ないのですが、
翻訳家が異なり・・・いや、一緒!?

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通常の英単語訳では、

「 entrepreneur:起業家 」

それに「状態・身分・職」などを
示す「ship」が付いて、

「 entrepreneurship:起業家精神 」

ですから、翻訳家(当時は経団連の社員)
である上田氏は[新訳](2番目)で、
「起業家精神」と訳したと思われます。

しかし、ドラッカー先生自身が本文中で
「entrepreneur」を再定義されてます。

事業を興すこと全てが「entrepreneur」
で無く、規模も関係無く、公的機関でも
「entrepreneurship」は有り得ると。
(詳しくは著書を読みましょう)

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その点を察して、日本電気(NEC)
当時の会長だった小林宏治氏が、
当初は「企業家精神」とタイトル付け
されたのだと思われます。

そのこともあって、最新訳書では
上田氏自身が「企業家精神」に
戻したと、ちょこっと触れています。

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その意味合いの違いを、一橋大学
米倉誠一郎教授が、シンポジウム
日本人よ、起業家精神を持て
冒頭で、皮肉っぽく述べています。
(一部抜粋)


アントルプルナーシップとは

起業家精神の「起」という字は間違いだ
と、僕は何回も言っているんですけど、
如水会も聞いてくれないのは非常に
悲しいです。業を起こすだけが

「アントルプルナーシップ
 (entrepreneurship)」

じゃないんですよね。

もちろん業を起こすのは大事ですが、

・今あるもの、今ある会社を
 どうやって変えていくのか、

・今やっている業務をどう変えるのか

・今勤めている市役所を
 どうやって変えるのか、

・今やっている学校を
 どう変えていくのか、

こうしたイノベーションを起こすことは
全部「アントルプルナーシップ」なんです。

ですから本当は、ここで使ってほしかった
のは、企画の「企」です。

フランスの「アントルプルノア」の初期の
意図は、何かを「企画する人」ですから、
企業家精神は事業を起こすことだけじゃ
なくていい。


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しかし、今回の「企業家精神」に限らず、
一部の方(誰?)からは、

「何年かおきに、少しずつ
 表紙や訳し方を変える
 商魂たくましい出版社の販売戦略」

との声も聞きます。

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ただ、これはアメリカでも事情は同じ
ってことは、出版界の常?