「非常時に脳は停止する」だから、 
 とっさの“弱者の戦略”は難しい 
と少し前にブログでご紹介していた本、

生き残る判断 生き残れない行動
  −大災害・テロの生存者たちの証言で判明」
 アマンダ・リプリー著(光文社、2,310円)

原題:The Unthinkable
   Who survives when disaster strikes−and why

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amazonで注文していて昨日に届いたので、
ついつい一気読みしました〜眠ぃ!
(もちろん精読ではなく我流速読・笑)

9.11ハリケーン「カトリーナ」
ポトマック川旅客機墜落スマトラ沖地震・・・etc.

初めて明かされる正と死の分岐点


第1段階「否認」、現実を認められない
第2段階「思考」、ショックからの回復
第3段階「決定的瞬間」、生死を分ける行動

災害の最中にわたしたちになにが起こるのか?
なぜほかの人より適切な行動をとる人がいるのか?


・・・との帯の言葉通り、各災害における事実を
ジャーナリストらしくずらずらと書かれているので、
私でも覚えている災害に関しては、どんどんと
ページが進むが、記憶が薄れてしまっている災害は、
何のことか分からず飛ばして終わりです・失礼
(この行為自体が、災害時にはマイナスに働く?)

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最後の「結論」で述べられている9.11テロにおける
米モルガン・スタンレー社の当時、警備主任であった
リック・レスコラ氏(公にはリック・レスコーラか)、
「結論」だけあって、ここがこの本の山でしょうね。

世界貿易センタービルでは1993年にも爆破事件
起きており、レスコラ氏はその後、またテロが
発生するとして8年間も避難訓練をし続けた。
それで、2001年9月11日を迎え・・・

「どこに行くべきか知っているのは
 何より重要だった。なぜなら、脳は、
 −少なくともわたしの脳は−
 まさに機能を停止してしまったから。
 ことが起きたとき、次にすべきか
 知っておく必要があるのだ」

★「絶対にしたくないことの一つは、災害時に
  考えなければならないということだ」

との、モルガン・スタンレーの重役の言葉。

そしてレスコラ氏自身は、かの有名な言葉、
こちらの名言集から)

「もし、ぼくの身に何か起こったら、
 君がぼくの人生のすべてだった
 ということを覚えていてほしい」

・9月11日 社員2700人に避難命令を
 出し、人々を励ます姿が目撃されている。
 テレビをみていた妻からの電話に対して
 「どうか泣かないで欲しい 
  ぼくは仲間を助けなければならない
  もし、ぼくの身に何か起こったら、
  君がぼくの人生のすべてだったということを
  覚えていてほしい」といい電話が切れた。

本著での訳は、若干違うのですが主旨は同じ。
こう電話で言い残し、再び炎上するビルに・・・
結局、ルガン・スタンレー社の社員は、
レスコラ氏と4人の警備員を含め13人を除き、
残り2687人は無事だった。

そのレスコラ氏がメガホンを持って、社員に
移動を促す姿が掲載されています〜貴重かも。

との本ですが、単純なビジネス書よりも
少々値が張りますので、最後の「結論」だけを
立ち読みされてみてはと思います。
それで、共感されればご購入をお勧めします。

さて、今日で東日本大震災から2ヶ月・・・

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大衆書道講師を務める「うどよし」氏が、
震災復興活動ロゴ『がんばろう日本。』↑
を作成し提供されてます。

★この言葉から、とっさの判断を要する場合、
 考えずに「弱者の戦略」が取れるかどうか・・・