昨日のブログでご紹介しました
新教材「ドラッカーとランチェスター」
その予約開始をお知らせした、当社のメルマガ
「ランチェスター経営通信」が発信されました。

その中には、竹田社長が魂を込めたA4判で
まるまる2ページも渡る文章、読み応えあったはず!

ですが、「ランチェスター経営通信」が届いてない
方から「是非、読みたい」とのご要望がありました
ので、ここにご紹介いたします。

dor021ac718[1]










なお、元々の文章が改行されてないような状態でしたから、
私で少し手を加えております。それでも妙になってます。
ご了承いただき、お読みいただければと思います。


◆◆ドラッカー経営学とランチェスター法則◆◆

 ドラッカー先生は2005年11月11日に96歳で
亡くなりました。それから数年後に、ある人から
「ドラッカーとランチェスターというテーマで本を出したら」
という提案があったのですが、そのときは全く乗り気では
ありませんでした。

 というのはこれまで日本の学者やコンサルタントが
「ドラッカーの何々」という本を何冊も出版していましたが、
内容が あまりにも粗雑であるばかりか、
間違って受け止めていると思われるところが
何カ所もあったからです。

 天才が書いたものを凡人が解説したり追加の説明をすると、
蛇足にとどまらず読者を混乱させる結果になる場合が多くなります。
私がドラッカー経営学について書けば、もっとひどい結果に
なることははっきりしています。

 ところがそれからしばらくして「もし・ドラ」と呼ばれる本が
出版されました。すると、なんと200万冊を上回る
驚異的な売れ行きを示しました。
この話を聞いているうちに「欲」が出てきて
「ドラッカー経営とランチェスター法則」のテーマで2巻ものの
CDを作ることにしたのです。昨年の12月下旬から原稿を書き始め、
1月19日にようやく録音スタジオでの作業が終わりました。


★1万人以上の大会社が中心で100人以下がない

 私は企業調査会社の東京商工リサーチに勤めていて、
34歳のとき得意先サービスの一環として、
「危ない会社の見分け方」の講演を始めました。
初めはひどくあがってしまい散々な結果になったので、
講演を辞めようと思いました。それよりも人の前で
話しているうちに、経営についてあまりにも
無知であることを思い知らされたのです。

 講演を始めて9カ月ぐらいしたとき、福岡市の博多駅前で
開かれたランチェスター戦略の講演会に参加しました。
このとき初めて、ランチェスター法則と市場占有率の3大数値と
出会いました。ランチェスター法則が、私が趣味にしていた
電気の法則と同じだったので、とても気に入りました。

 それにもまして、講師の田岡信夫先生の講演がとても上手
だったので、私は「講演を本気でやってみたい」と、強く感じました。
 以後1年間に200冊ぐらいの本を買って、経営について本格的な
研究を始めました。経営の研究をする者にとって、
ドラッカー経営学は必須のテーマになります。
38歳の頃、現代の経営を買ったのですが、内容が
あまりにも難しいので、2割も読めずにギブアップ。

 しかし経営コンサルタントを目ざす者にとって、ドラッカー経営学の
研究を避けてはいられません。そこでまず手始めに、1960年、
昭和35年日本で出版された「明日を経営するもの」の本を
1冊、丸ごとアナウンサーに朗読してもらいました。
録音時間は6時間でした。
このあと経営者の条件、抄訳マネジメント、現代の経営、
創造する経営者、ベンチャービジネスについて書いた
イノベーションと企業家精神、最も部厚い手本で知られる
マネジメントなど、合計12冊の本を録音してもらいました。
この中のマネジメントは、なんと58時間もありました。
普通のビジネス書の約10冊分です。
 これらを定期的に聞いて学習を続けたことで、徐々に
ドラッカー経営学の奥深さが解かってきました。
それとともに問題点があることに気付きました。

 問題点の1つ目は、説明されている内容は1万人以上の会社が
中心になっていることです。ドラッカー先生が現代の経営を書く
大本になったのはジェネラル・モーターを調査してからですが、
この会社は当時で従業員が20万人もいました。
同じく大手銀行の経営相談も受け付けていますが、
その銀行の従業員は3万人も4万人もいたと思われます。
その結果、文章の中心は、1万人以上の大会社が対象になって
いるのです。もちろん小さな会社についても書いてはいますが、
それでも600人〜1,000人規模です。
 このような事情で従業員、10人、30人、100人と、
100人以下の会社の節目で変わる、
社長の役目については全く触れていません。
それどころか100人以下の会社は組織の構造上、
経営管理者が育ちにくいので永続が難しいことから、
会社といえないと受け止められる文章すらあります。
 しかし日本で1万人以上の会社は100社ぐらいしかなく、
98%は100人以下になっているので、100人以下用の
経営戦略は絶対に必要になるのです。
 
 問題点の2つ目は、経営を構成する大事な要因をはっきり
説明してないことがあげられます。実際に経営をするにはその前に、
何と何を実行するのか、これをはっきりさせておかなければなりません。
 ドラッカー先生はマーケティングのところで、マーケティングを
構成する要因については説明していますが、経営全体を構成する
大事な要因については説明してません。これでは
経営計画を立てるとき、役立たないものになってしまいます。

 問題点の3つ目は、経営を構成する大事な要因のウェイト付を
してないことがあげられます。効果的な経営を実行するには、
ウェイトが高いものにはより力を入れるべきです。
しかし、大事な要因のウェイト付がされてないと、
どれに最も力を入れるべきかこれが解からなくなります。
 こうなるとたいがい会社内部でされる人事や賃金制度を初め
として、会計の仕事が「最も大事」と思い込んでしまう人が出てきます。
しかし、これらはあくまでもお客を作り出すときの手段なのですから、
これらにいくら力を入れても業績は良くなりません。
 
 問題点の4つ目は、戦略の内容についてきちんと説明してないことが
あげられます。ドラッカー先生は戦略の語源は古代ギリシアにある。
そして戦略と戦術の違いについて最初区分け作業をしたのは、
ソクラテスの弟子のクセノフォンだと説明しています。
 ストラテジアの直訳は将軍の術になります。ところがドラッカー先生は、
将軍の役目と、役目のやり方の内容について、きちんとは
説明してないのです。このためだけではないでしょうが、
日本人がドラッカー経営学を解説した本の中には、
戦略の意味を全く違って説明しているものがいくつもあります。
これでは読者が混乱します。

 問題点の5つ目は、強者の戦略と弱者の戦略について、
全く説明してないことがあげられます。どんな業界にも多数の
競争相手がいて、お互いにお客を取り合っているのですから、
実際に経営をすすめると必ず競争が発生します。
 会社と会社が競争をすれば、当然、競争条件が有利な方と
不利な方に分かれます。競争条件が不利な会社が業績を良くする
には、不利な会社が実行すべき良い方法が必要になります。これが
ランチェスター法則の研究から導き出された、「弱者の戦略」になるのです。
 ドラッカー先生は1964年に日本でも出版された創造する経営者の
7章の初めのところで、業績を良くするには他社と違った経営の
「差別化」が必要になると説明しています。差別化は、競争条件が
不利な会社が実行する専用の戦略対策です。
 
 ところがドラッカー先生は、経営戦略には強者の戦略と
弱者の戦略の、2種類があることについては全く触れられていません。
これでは間違って経営をする社長が出てきます。
 もしドラッカー先生がランチェスター法則の原書を手に入れ、
これを研究していたら確実に2種類の戦略について説明したはずです。
 もちろんこうなると私の出番が無くなるので、これはドラッカー先生が
凡人のためにわざと空けておいてくれたのだと思っています。


 以上ここまでにドラッカー経営学の中で、従業員100人以下の社長の
立場から見ると、問題点になるものをいくつか説明してきました。
しかしランチェスター法則を使ってこの欠点を補うと、とてもうまくいく
のです。つまりドラッカー経営学は、ランチェスター法則と一体にして
応用するとより効果性が高まるのです。

 
◆ドラッカーとランチェスターのCD◆予約受付

 ここまで説明してきたものを、CD2巻、約2時間10分で
説明しています。このCDを聞いて改めてドラッカー先生の本を読むと、
経営とは何かがとてもよく解かるはずです。

 発売日。2月10日頃。CD2巻。テキストなし。
 定価8,400円(税込)。

CIMG9931CIMG9932












☆予約申し込み者に対しては、ランチェスター先生とコベントリー大学の
 関係について書かれた「翻訳小冊子」をプレゼントします。
 B5版、20頁。

 コベントリー大学の図書館の中に、ランチェスター先生が残した
 資料が集められた「ランチェスターコーナー」があります。
 これらについて2代目図書館長のフレッチャー氏と、
 3代目図書館長ウエスト氏の2人が書いたレポートです。
 これは日本で初めて明らかになるものですから、
 ランチェスター戦略ファンには見逃せない資料になるでしょう。

【ランチェスター経営通信】No.83


この教材、絶品となるか?
はたまた、問題作となるか?