「独立起業★若手社長塾」
参加者はお一人・・・
というか、その方のために今回、
平日の夜間コースで、
今週・来週と開催します。
ですが、ご参加がお一人でしたから、その方だけへの個人レクチャーに!
「商品」「地域」「業界・客層」に1位の目標を決める際、
まだピンっとされていない点が見受けられました。
「強いところをより強く」という弱者の戦略ルールを
より分かっていただくために、事例として今治タオルの話しを、
資料や録画DVDでご紹介しました。
これは、先日の勉強会でも参加者を唸らせました(笑)
日経新聞・夕刊のコラムで「今治タオルの挑戦」として、
「・・・今治の産地ブランドを内外に浸透させ、
産地全体をかさ上げしないと今治は生き残れない・・・
人気アートディレクターの佐藤可士和氏をクリエイティブ
・ディレクターに起用し、ブランドマークとロゴを制定・・・」
(一部抜粋)や、その他 いろんなサイト上でも、
「佐藤可士和さんのロゴがあったからこそ、今治タオルのブランドが復活」
と取れるような内容ばかり。
佐藤可士和氏は↓書籍「佐藤可士和の超整理術」でも有名な方。

それらの資料を見ていただいた後に、NHKのクローズアップ現代
「地域再生のヒントを探せ〜地域産業 復活の条件〜」
を見ていただきました。
「タオル産地の奇跡の復活」として今治タオルプロジェクトが最初に紹介。
海外の安いタオルに押され、激減した今治タオルの業者、その打開策として
一旦はデザインに活路を見出そうとして、名画をタオルで表現して
・・・ですが、売れたのが100枚とか。
四国タオル工業組合の理事長さんが、
「どういうふうに使われるかなど念頭になく、
全く新しいモノを開発しないと競争に勝てない」
との思いこみがあったと回想されてました。
そこにツテを頼って、アートディレクターの佐藤可士和氏を依頼する。
「東京でも売れる斬新なデザインを考えて欲しい」との期待も高く、
「超有名な先生が・・・」と紹介されてました。
業者の人達の話を熱心に聞き、タオル工場なども丹念に見て回った後、
佐藤氏が言った言葉は、
「ないものねだりはやめよう」
「無いものを外から付加するのではなく もともとあるものを磨く」と。
本来の優れた技術力を強味として最大限活かす中に復活のヒントがある、
とされました。
斬新なデザインを期待した面々は肩すかしな様子。
その品質を上手くアピールする方法を考え、それが「5秒ルール」など・・・
また佐藤氏は、デザインも真っ白いタオルを主力商品にすることを強調する。
「白タオルは、安いタオルの一般総称だという
業界の中の概念があった」
と面々が抵抗するも受け付けず。
ですが、それが結果として伊勢丹新宿店で、
1枚1万円以上する何の変哲もない白いタオルが人気になってます。
非関連な多角化や新しい市場を探し求めたりする事は、
顧客観の欠如の現れではないでしょうか。
ブランド構築とか言って、高いお金を出して格好良いロゴマークで
自己満足したりするのが、ブランド戦略じゃないんです。
ブランドは本来、顧客によって作られていくモノでしょう。
しかも、1位の会社に与えられるべき冠かも。
ところで最終的に佐藤氏は、ロゴマークを作ってはいるモノの、
途中までは全くデザイナーとしての仕事をしてません。
(詳細は、今治タオル・ブログをご参照)
その点で、先日の勉強会に参加された方からは「経営コンサルタントだ」と。
私も勉強させられました。
本にサインを貰わねば・・・・・(笑)